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2020年8月カンボジア活動報告
在カンボジア日本大使館によると「8 月 24 日現在のカンボジア保健省の発表では、コロナの累計患者 280 名が発生している」とのことです。こうした中、感染予防を徹底し「地雷・不発弾処理に関連する総合機械処理事業(CMD)(第3期)」をコンポントム州で、「地雷・不発弾処理を伴う地域開発促進事業(PCD)(第3期)」をバンテアイミアンチェイ州で実施しています。いずれもカンボジア地雷処理センター(CMAC)の隊員に対し,OJT 及び座学で技術移転を行います。また、コミュニティ総合開発プロジェクト「安全な村づくり(SVC)」をバンテアイミアンチェイ州とバッタンバン州で実施中です。
1.総合機械処理事業(CMD)(第3期)
8月は、「地雷除去機の点検」及び「不発弾の構造」についての講義を実施しました。また、地雷除去機、クラスター子弾除去機及び灌木除去機での処理要領の実習を実施しました。今月もコンポンスバイ郡オーサラ村で80.2haの地雷・不発弾の汚染地域の処理を実施し、対人地雷1発、不発弾56発を処理しました。また、危険回避教育を近傍の村・学校14か所226名に実施しました。
![]() 「地雷除去機の点検」教育 |
![]() 「不発弾の構造」教育 |
![]() ベトナム製擲弾 |
2.地域開発促進事業(PCD)(第3期)
8 月は 指揮官に対し「灌木除去機の特性」、「管理技法」、開発チームに「ドローン空撮画像の解析」について教育を実施しました。また、地雷除去機、灌木除去機による処理、人力による処理の実習を実施しました。今月もマライ郡トゥールポンローで 175.04ha の地雷・不発弾の汚染地域の処理を実施し、対人地雷 5 発、不発弾 25 発を処理しました。また、危険回避教育を近傍の住民 5 か所 48 名に実施しました。
![]() 灌木除去機の活動 |
![]() 安全管理教育 |
![]() ドローンの運用 |
3.コミュニティ総合開発プロジェクト「安全な村づくり(SVC)」事業
8月のラタナックモンドール郡トラエンコミューン内のキロ・チアモントレイ村道(総延長約5㎞)の補強整備作業は土壌運搬車両の故障等ありましたがほぼ計画通りに進行中です。
主な整備作業内容及び要領
① 道路荒廃部の整備:ラテライト土敷設による修復
② 側溝等の整備:油圧ショベルによる掘削・排除
③ 道路両側の灌木処理:油圧ショベル及びドーザによる伐根・排除
この事業により10年以上も補修整備がされずに傷んだ道路が整備され子供達が安全に通学できるようになるとともに住民の生活道路が補修整備により改善され生活環境が向上します。
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キロ・チアモントレイ村道(総延長約5㎞)の補強整備計画
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道路の補強整備作業状況(左はドローンにより撮影)
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4.農業整備支援(FMS)事業
8月は、これまで傾斜やアリ塚等で凸凹状態にあった水田を均平作業により水平に整備した土地に農家が早速に籾を直播し、その後耕うんしていつもより少し遅い稲作を始めました。
また、畑地の保有農家から水田への農地転換の依頼を受け、畑地の安全性についてはCMAC(DU2)の迅速な確認対応により確認し、整備作業も実施中です。
この事業により地雷原であった土地をドーザー等の機械力を使用して整備し、水稲・キャッサバ・トウモロコシ等の栽培を現地の農家と一緒になって行い、収穫量を向上させ農家の収入の増加を図り、生活水準の向上に貢献していきます。
稲作を開始した農家
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機械を安全に使用しやせた畑を水田に農地転換する作業を開始
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