2020年9月カンボジア活動報告

2020/10/20

2020年9月カンボジア活動報告

 在カンボジア日本大使館によると「9 月 24 日現在のカンボジア保健省の発表では、コロナの累計患者 280 名が発生している」とのことです。こうした中、感染予防を徹底し「地雷・不発弾処理に関連する総合機械処理事業(CMD)(第3期)」をコンポントム州で、「地雷・不発弾処理を伴う地域開発促進事業(PCD)(第3期)」をバンテアイミアンチェイ州で実施しています。いずれもカンボジア地雷処理センター(CMAC)の隊員に対し,OJT 及び座学で技術移転を行うものです。また、コミュニティ総合開発プロジェクト「安全な村づくり(SVC)」をバンテアイミアンチェイ州とバッタンバン州で実施中です。

1.総合機械処理事業(CMD)(第3期)

9月は、「機械除去作業と土質作業適地の選定」について教育し各チームに適地の選定をさせました。また、地雷除去機、クラスター子弾除去機及び灌木除去機での処理要領の実習を実施しました。今月もコンポンスバイ郡オーサラ村で94.7haの地雷・不発弾の汚染地域の処理を実施 し、対人地雷1発、不発弾40発を除去しました。また、近傍の村・学校等9か所において153名に対し、危険回避教育を実施しました。


「機械作業適地選定」教育

クラスター子弾「BLU24」

クラスター子弾除去による破砕処理

2.地域開発促進事業(PCD)(第3期)

9 月は 「安全管理」、「地雷除去機の泥濘地からの脱出要領」について教育を実施しました。更に、地雷除去機、灌木除去機による処理、人力による地雷除去の実習を実施しました。今月もマライ郡トゥールポンローで 185.21ha の地雷・不発弾の汚染地域の処理を実施し、対人地雷5 発、不発弾 5 発を除去しました。また、危険回避教育を近傍の住民 2 か所 27 名に実施しました。尚、コロナ状況の中カンボジア在住の日本人 3 名の見学者がありました。


安全管理教育

泥濘地からの脱出教育

見学者への説明

3.コミュニティ総合開発プロジェクト「安全な村づくり(SVC)」事業

9月のラタナックモンドール郡トラエンコミューン内のキロ・チアモントレイ村道(総延長約5㎞)の補強整備作業はお盆休暇や台風の影響を受け作業の中止等が余儀なくされましたが、ほぼ計画通りに進行し概成しました。

主な整備作業内容及び要領
① 道路荒廃部の整備:ラテライト土敷設による修復
② 側溝等の整備:油圧ショベルによる掘削・排除
③ 道路両側の灌木処理:油圧ショベル及びドーザによる伐根・排除

この事業により10年以上も補修整備がされずに傷んだ道路が整備され子供達が安全に通学できるようになるとともに住民の生活道路が補修整備により改善され生活環境が向上します。

キロ・チアモントレイ村道(総延長約5㎞)の補強整備計画

補強整備(ラテライト土敷設距離)計画/実施=1200m/1200m
灌木の処理及び側溝を覆う蔦類は油圧ショベルをもって処理

4.農業整備支援(FMS)事業

9月は、畑地の保有農家から水田への農地転換の依頼を受け、畑地の安全性についてはCMAC(DU2) の迅速な確認対応により安全性を確認し、整備作業を実施中です。
この事業により地雷原であった土地をドーザー等の機械力を使用して整備し、水稲・キャッサバ・トウモロコシ等の栽培を現地の農家と一緒になって行い、収穫量を向上させ農家の収入の増加を図り、生活水準の向上に貢献していきます。

20×40≓800㎡済
30×65≓1950㎡済
③ 30×70≓2100㎡整備中
④ 80×90≓7200㎡整備中

測量の事前教育

現地で測量

平坦にする作業

平坦作業完了