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2020年10月カンボジア活動報告
在カンボジア日本大使館によると「10 月 24 日現在のカンボジア保健省の発表では、コロナの累計患者 283 名が発生している」とのことです。こうした中、感染予防を徹底し「地雷・不発弾処理に関連する総合機械処理事業(CMD)(第3期)」をコンポントム州で、「地雷・不発弾処理を伴う地域開発促進事業(PCD)(第3期)」をバンテアイミアンチェイ州で実施しています。いずれもカンボジア地雷処理センター(CMAC)の隊員に対し,OJT 及び座学で技術移転を行うものです。また、コミュニティ総合開発プロジェクト「安全な村づくり(SVC)」をバンテアイミアンチェイ州とバッタンバン州で実施中です。
1.総合機械処理事業(CMD)(第3期)
10月は、地雷除去機、クラスター子弾除去機及び灌木除去機での処理要領の実習を実施しました。今月もコンポンスバイ郡オーサラ村で75.27haの地雷・不発弾の汚染地域の処理を実施し、対人地雷1発、不発弾41発を除去しました。地雷除去機の調子が悪くエンジン部の部品6個を交換しました。その他、マフラー(排気機)を溶接修理しました。また、近傍の村・学校等12か所において216名に対し、危険回避教育を実施しました。
![]() 回収した中国製迫撃砲弾 |
![]() 危険回避教育 |
![]() 地雷除去機マフラー部の溶接修理 |
2.地域開発促進事業(PCD)(第3期)
10 月 7 日で 「PCD 事業」は終了しました。この事業で処理した地雷・不発弾の汚染地域の総面積はマライ郡トゥールポンローで 188.121ha、また、対人地雷 161 発、対戦車地雷 2 発、不発
弾 365 発を除去しました。また、危険回避教育を近傍の住民 60 か所 1,706 名に実施しました。事業間教育してきた CMAC 隊員は JMAS 専門家との別れを惜しんでいました。また、CMAC 管理者からは新たな異動先について説明を受けました。JMAS 専門家は CMAC 地方本部と次期事業についての打ち合わせをしました。
![]() CMAC 管理者訓示 |
![]() 異動について説明 |
![]() CMAC 地方本部との調整 |
3.コミュニティ総合開発プロジェクト「安全な村づくり(SVC)」事業
10月に入りSVC事業は上半期から下半期へ移行しました。
これまでのトラエンコミューン内キロ・チアモントレイ村道の補強整備(計画外約1500m)作業は、長期の降雨の影響を受け10月中旬まで補強整備作業は実施できませんでした。このため、活動地域を次期整備計画のブーロン村に移し、既存道の補強整備を開始しました。
主な整備作業内容及び要領
① 道路荒廃部の整備:ラテライト土敷設による修復
② 側溝等の整備:油圧ショベルによる掘削・排除
③ 道路両側の灌木処理:油圧ショベル及びドーザによる伐根・排除
この事業により10年以上も補修整備がされずに傷んだ道路が整備され子供達が安全に通学できるようになるとともに住民の生活道路が補修整備により改善され生活環境が向上します。
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ブローン村道等の整備計画
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雨季の為道路も冠水するため天候を見ながらの補修整備 |
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4.農業整備支援(FMS)事業
10月は、9月からの雨の影響を受け、10月の機械による整地作業を中止せざるを得ない日々が続きました。このため、機材の故障整備や定期交換部品に関し、コマツ担当者と調整を重ね部品交換やいくつかの故障部位の整備を行いました。
また、当初整備したEKプノムコミューンの水田地帯の水稲は既に収穫が終了し、一部では2期作目の準備を進めていることを確認しました。
この事業により地雷原であった土地をドーザー等の機械力を使用して整備し、水稲・キャッサバ・トウモロコシ等の栽培を現地の農家と一緒になって行い、収穫量を向上させ農家の収入の増加を図り、生活水準の向上に貢献していきます。
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① 20×40≓800㎡済
② 30×65≓1950㎡済 ③ 30×70≓2100㎡整備中 ④ 80×90≓7200㎡整備中 |
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水稲の収穫及び2期作の準備状況 |
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雨で作業ができないときは機材を愛情をもって整備します |