2021年7月カンボジア活動報告

2021/10/8

2021年7月カンボジア活動報告

 カンボジアでは2021年3月1日に開始した「ストゥントレン州における不発弾(クラスター弾)機械処理を伴う復興支援事業(RSCS)」及び「バンテアイミアンチェイ州における地雷・不発弾処理を伴う復興支援事業(RSDB)」の2個事業を実施中です。また、コミュニティ総合開発プロジェクト「安全な村づくり(SVC)」「農地整備支援(FMS)事業」をバンテアイミアンチェイ州とバッタンバン州で実施中です。カンボジア政府はワクチン接種を進めるも感染者が減少せず、各地
で夜間外出制限が講じらています。事業地では、居住分散やマスク着用義務化で感染予防を重視し事業を継続しています。

1.ストゥントレン州における不発弾(クラスター弾)機械処理を伴う復興支援事業(RSCS)

 7月は、CMACへクラスター子弾の爆破処理要領を教育しました。OJTで汚染地域の灌木を灌木除去機で伐採し探知器で発見されたクラスター子弾を探知し爆破処理を実施しました。また、試験農場では畝たてを行いゴマ、大豆の栽培を開始しました。セサン郡で196.26haの汚染地域の処理を実施し、不発弾88発を除去しました。また、近傍の村等15か所において317名に対し危険回避教育を実施しました。解放された汚染地域は住民に引き渡されキャッサバ等の畑になります。


処理跡地で遊ぶ子供たち

クラスター子弾爆破処理

畝たて作業

2.バンテアイミアンチェイ州における地雷・不発弾処理を伴う復興支援事業(RSDB)

 7月はCMACへ汚染地域への進路構築、不発弾の識別(種類や状態の確認)及び爆破処理について教育しました。OJTでDM(地雷除去機)による対人地雷の除去、汚染地域を灌木除去機で伐採し探知器で探知した地雷及び不発弾を爆破処理しました。農業支援では、農家を巡回し農業収支の記録要領について教育しました。マライ郡で111.00haの汚染地域の処理を実施し、対人地雷26発、不発弾65発を除去しました。また、近傍の村5か所において107名に対し危険回避教育を実施しました。解放され汚染地域は、住民に引き渡され水田になります。


跡地の子供へ危険回避教育

進路構築の教育

農業収支記録要領教育

3.コミュニティ総合開発プロジェクト「安全な村づくり(SVC)」事業

 7月はマライ郡内スロラウチュラム村の既存道の補強整備、側溝整備を行いました。またコミューン関係者等の調整会議や合同調査・小学校の視察を行いました。既存道の補強整備の計画は約5km、側溝新設及び既存側溝の補修は約11kmの予定です。この道路は、通学や村の収穫物の搬送に使われます。


休校中の小学校の様子

現地合同調査

道路・側溝整備

4.農地整備支援(FMS)事業

 7月はバッタンバン州バナン郡チェンミアンチェイコミューンルン村において、水田の均平化作業を行いました。均平化に先立ち、立ち木や蟻塚周辺には不発弾や地雷が埋没している危険性があるため、これらの安全を確認した上で適切に除去し、レーザー作業を行い均平な水田整地を行っています。7月は37843㎡の整備が完了、4月からの累積完了土地面積は138437㎡です。

これまでキャッサバ芋を栽培していた畑地から不発弾発見!