2021年9月カンボジア活動報告

2022/2/18

2021年9月カンボジア活動報告

 カンボジアでは 2021 年 3 月 1 日に開始した「ストゥントレン州における不発弾(クラスター弾)機械処理を伴う復興支援事業(RSCS)」及び「バンテアイミアンチェイ州における地雷・不発弾処理を伴う復興支援事業(RSDB)」の 2 個事業を異状なく実施しています。また、コミュニティ総合開発プロジェクト「安全な村づくり(SVC)」「農地整備支援(FMS)事業」をバンテアイミアンチェイ州とバッタンバン州で実施中です。カンボジアでは、デルタ株の市中感染が確認されアンコールワットのあるシュムリアップ州では夜間移出禁止令が発令されていますが、事業には直接的な影響はなく地雷・不発弾処理事業を実施することができました。

1.ストゥントレン州における不発弾(クラスター弾)機械処理を伴う復興支援事業(RSCS)

 9月は、CMACの隊員に危険回避教育の要領及びランドリリースについて普及教育を実施しました。OJTによりクラスター子弾を探知し爆破処理及び発見通報された不発弾の回収、爆破処分を実施しました。また、試験農場では作物の管理作業及び従業員の面接を行った。セサン郡で272.7haの汚染地域の処理を実施し、不発弾62発を除去しました。また、近傍の村等13か所において230名に対し危険回避教育を実施しました。解放された汚染地域は住民に引き渡されキャッサバ等の畑になります。


クラスター子弾爆破処理

不発弾回収
危険回避教育

2.バンテアイミアンチェイ州における地雷・不発弾処理を伴う復興支援事業(RSDB)

 9月はCMAC隊員に対して管理方法及び探査手順等について教育しました。雨季の洪水被害によ る地雷原への経路遮断等発生したが、処理地変更等により処理作業(掘削処理、対人地雷除去機 による処理)を実施することができました。農業支援では、農家35名に対し、試験圃における実 演栽培及び研修会の実施と19戸に対して農家を巡回し技術指導を実施しました。マライ郡で142.07haの汚染地域の処理を実施し、対人地雷11発、不発弾24発を除去しました。また、近傍の 村2か所において124名に対し危険回避教育を実施しました。解放され汚染地域は、住民に引き渡 され水田になります。


洪水による地雷原への経路遮断

危険回避教育(処理跡地の住民が建てた小学校)

3.コミュニティ総合開発プロジェクト「安全な村づくり(SVC)」事業

 マライ郡内スロラウチュラム村の既存道の補強整備、側溝整備等を行いました。長引く豪雨による深刻な水害被害が発生。川の氾濫による生活道の崩壊や小学校の浸水など、緊急の 応急整備が必要となり迅速に対応いたしました。

豪雨により川の氾濫・床上浸水・道路の陥没等、広い範囲で被害が発生

4.農地整備支援(FMS)事業

 バッタンバン州バナン郡チェンミアンチェイコミューンルン村において、水田の均平化作業 を行いました。重機により、蟻塚や灌木の除去などを実施しています。
 9月は30091㎡の整備を実施し、今年4月からの累積完了土地面積は192053㎡(約19ha)です。

今年均平化作業が終了した水田での収穫。出来高は昨年度を大きく上回りました。