2022年2月カンボジア活動報告

2022/6/30

2022年2月カンボジア活動報告

 カンボジアでは 2021 年 3 月 1 日に開始した「ストゥントレン州における不発弾(クラスター弾)機械処理を伴う復興支援事業(RSCS)」及び「バンテアイミアンチェイ州における地雷・不発弾処理を伴う復興支援事業(RSDB)」の 2 個事業の 1 年次事業を異常なく終了しました。また、 23 日に 2 年次事業に係る資金贈与契約署名式を在カンボジア日本大使館にて、24 日には CMACとの 2 年次事業パートナー契約調印式をCMAC本部にてそれぞれ執り行われました。コミュニティ総合開発プロジェクト「安全な村づくり(SVC)」「農地整備支援(FMS)事業」をバンテアイミアンチェイ州とバッタンバン州で引き続き実施中です。新型コロナ感染に関しては各種規制が緩和されております。

1.ストゥントレン州における不発弾(クラスター弾)機械処理を伴う復興支援事業(RSCS)

 2月はCMAC隊員に対してヘリコプターを活用した緊急救急訓練を行い、緊急時における対処要領について習得させることができました。第1年次の修了式を行い、CMAC各隊員に修了証書を授与するとともに、1年間の労をねぎらいました。処理活動においては、探査により発見された不発のクラスター子弾等を爆破及びクラスター子弾除去機により破砕処理を実施しました。農業支援活動においては、試験農場予定地2haの開墾を行うとともに、地域住民、農家へ試験場についての説明を行いました。セサン郡で474.09haの汚染地域の処理を実施し、不発弾74発を除去しました。また、近傍の村等21か所において473名に対し危険回避教育を実施しました。安全化された汚染地域は、住民に引き渡され大豆等の畑になります。


資金贈与契約署名式

修了証授与

ヘリ使用救急訓練

2.バンテアイミアンチェイ州における地雷・不発弾処理を伴う復興支援事業(RSDB)

 2月は1年次事業の修了行事を行い、CMAC隊員一人ずつ修了証を授与するとともに、安全な処理に対しての労をねぎらいました。処理活動においては、発見された地雷等を回収し、爆破等により処分を行いました。農業支援活動においては、農家25戸に対して病害虫対策、施肥、水管理等について巡回指導を行うとともに16戸の農家に対して収支記録研修会を行いました。マライ郡、スベイチェック郡で249.47haの汚染地域の処理を実施し、対人地雷17発、不発弾9発を除去しました。また、近傍の村5か所において161名に対し危険回避教育を実施しました。安全化された汚染地域は、住民に引き渡され水田等になります。


パートナー契約調印式

1 年次修了式

収支記録研修会

3.コミュニティ総合開発プロジェクト「安全な村づくり(SVC)」事業

 12月から始まった小学校建設も大詰めです。今月は学校の正門・国旗掲揚塔も完成し、校舎全体も最終チェックの大詰めを迎えています。児童が使いやすく学びやすい環境作りのため、細部にまで心を配って確認していきます。豪雨で川が氾濫し水没被害の多かった小学校は地盤を約1m嵩上げして安心して学べる学校へと生まれ変わります。


学校正門の完成

校舎と国旗掲揚塔の完成

生徒の使いやすさの確認

4.農地整備支援(FMS)事業

 2月の農地均平化整備は24761㎡を実施し4月からの累計整備は320414㎡になります。マライ郡での活動支援を終え、バッタンバン州に移動しました。均平化作業は、畔等にある立木の除去(伐根)や蟻塚の処理をしたのち整地を行っています。時間はかかりますが、耕作地も拡大し収穫量も増えます。人力では難しいため、重機での支援は村民にとても喜ばれています。


地主へ整備要領の説明

興味津々の地域住民

重機による灌木の除去