2022年5月カンボジア活動報告

2023/3/18

2022年5月カンボジア活動報告

 カンボジアでは、2022 年 3 月 1 日に 2 年次事業として開始した「ストゥントレン州における不発弾(クラスター弾)機械処理を伴う復興支援事業(RSCS)」及び「バンテアイミアンチェイ州における地雷・不発弾処理を伴う復興支援事業(RSDB)」の 2 個事業を異状なく実施し、また、コミュニティ総合開発プロジェクト「安全な村づくり(SVC)」及び「農地整備支援(FMS)事業」をバンテアイミアンチェイ州とバッタンバン州で引き続き実施中です。入国時の防疫処置に関しては、ワクチン未接種の場合を除き、入国時の陰性証明書の提示、抗原検査及び隔離などは不要になっています。

1.ストゥントレン州における不発弾(クラスター弾)機械処理を伴う復興支援事業(RSCS)

 5月はCMAC隊員の探査により発見された不発弾(クラスター子弾含)及び地域住民からの要請により回収した不発弾等を爆破処理及びクラスター子弾除去機により破砕処理を実施しました。農業支援活動においては、試験農場予定地2haの伐採後の畑づくりのための廃根処理を行いました。又、井戸の設置支援について地域住民との打ち合わせを行いました。セサン郡で78haの汚染地域の処理を実施し、不発弾79発を除去しました。また、近傍の村等14か所において208名に対し危険回避教育を実施しました。安全化された汚染地域は、住民に引き渡され農地として活用されます。


爆破処分の景況

危険回避教育

試験農場の収穫物(すいか)

2.バンテアイミアンチェイ州における地雷・不発弾処理を伴う復興支援事業(RSDB)

 5月はCMAC該当隊員に対して地雷除去機を使用した蟻塚を含めた地雷の除去要領について効率的かつ安全に作業ができるよう普及教育を行いました。処理活動においては、発見・回収された地雷等を爆破等により処分を行いました。農業支援活動においては、農家29戸に対して農薬使用法、トラクター作業等について巡回指導を行いました。マライ郡、スベイチェック郡で25.05haの汚染地域の処理を実施し、対人地雷14発、不発弾36発を処理しました。また、近傍の村6か所において105名に対し危険回避教育を実施しました。安全化された汚染地域は、住民に引き渡され水田等として利用されます。


地雷除去機による処理状況

現地の子供たち

農業支援活動
(トラクター作業指導)

3.地域復興支援事業(コマツ企業支援プロジェクト)

 バンテミアンチェイ州マライ郡において、既存道整備・側溝整備・暗渠改修・溜池整備・ 小学校整備を行っています。本事業はすべて支援企業コマツ様のご寄付で活動しています。3 月に完成した小学校周辺は毎年洪水被害に苦しむ地域なため、既存道の嵩上げ整備や小学校外周の側溝整備、グランド全体の嵩上げ整備を行っています。


既存道の嵩上げ整備

小学校外周の側溝整備

1 年前の洪水被害時の小学校

4.農地整備支援事業(コマツ企業支援プロジェクト)

 バッタンバン州バナン郡において、農地の均平化・蟻塚の除去・農業用水路整備・農道整備を行っています。本事業はすべて支援企業コマツ様のご寄付で活動しています。5 月は 23350 ㎡の農地の均平化を実施し、320mの用水路の構築を実施しました。


水田の均平作業

上流からの水を一旦堰き止め

均平化後の様子の確認