2022年9月カンボジア活動報告

2023/3/20

2022年9月カンボジア活動報告

 カンボジアでは 2022 年 3 月 1 日に 2 年次事業として開始した「ストゥントレン州における不発弾(クラスター弾)機械処理を伴う復興支援事業(RSCS)」及び「バンテアイミアンチェイ州における地雷・不発弾処理を伴う復興支援事業(RSDB)」の 2 個事業を異状なく実施し、コミュニティ総合開発プロジェクト「安全な村づくり(SVC)」及び「農地整備支援(FMS)事業」をバンテアイミアンチェイ州とバッタンバン州で引き続き実施中です。

1.ストゥントレン州における不発弾(クラスター弾)機械処理を伴う復興支援事業(RSCS)

 9月はCMAC隊員の探査により発見された不発弾(クラスター子弾含)及び地域住民からの要請により回収した不発弾等を爆破処理及びクラスター子弾除去機により破砕処理を実施しました。セサン郡で54.1haの汚染地域の処理を実施し、不発弾等53発を除去しました。また、近傍の村等 16か所において375名に対し危険回避教育を実施しました。安全化された汚染地域は、住民に引き渡され農地として活用されます。農業支援活動においては、試験農場に葉物野菜、生姜等を定植するとともに、除草等の管理作業を行いました。また、支援井戸周辺農家に聞き取り調査を行い、水質検査用のサンプルを採取しました。


発見された 20mm 機関砲弾

クラスター子弾の爆破処分

井戸周辺住民への聞き取り調査

2.バンテアイミアンチェイ州における地雷・不発弾処理を伴う復興支援事業(RSDB)

 9月はCMAC該当隊員に対して処理地雷原の選定手順、熱中症予防対策、安全管理(落雷対策)等について普及教育を行いました。処理活動においては、発見・回収された地雷等を爆破等により処分を行いました。マライ郡、スベイチェック郡で17.33haの汚染地域の処理を実施し、対人地雷7発、対戦車地雷2発、不発弾7発を処理しました。また、近傍の村3か所において165名に対し危険回避教育を実施しました。安全化された汚染地域は、住民に引き渡され水田等として利用されます。農業支援活動においては、農家65戸に対して栽培管理、肥料・農薬使用について巡回指導を行うとともに、試験圃1期作めでは追肥、洪水対策等、2期作めでは田植え等の実演栽培を行いました。また、研修会を2回、農薬・肥料会社の定期検診各1回を行いました。


処理地雷原の選定要領を教育

作業中の CMAC 隊員

2 期作め 田植え・補植

3.地域復興支援事業(コマツ企業支援プロジェクト)

 マライ郡内スロラウチュラム村の既存道の補強整備・側溝整備を行いました。しかし降雨のため道路の一部冠水等が発生しました。小学校は敷地の嵩上げ・側溝整備が完成しました。既存道の側溝には転落防止柵を設置し、安全面を向上させました。


降雨により道路が冠水

側溝の転落防止柵設置

日本人の方からの寄贈

4.農地整備支援事業(コマツ企業支援プロジェクト)

 9月は18900㎡の農地の均平化を実施しました。4月からの累計整備は158706㎡になります。
また用水路の構築は、4月からの累計で550mが完成しました。降雨の影響もあり均平化の作業は実施できない日も多かったですが、用水路の構築で被害は少なくなりました。


バッタンバン農業局と協議

用水路の構築

農業組合に関する説明