2022年10月カンボジア活動報告

2023/3/20

2022年10月カンボジア活動報告

 カンボジアでは 2022 年 3 月 1 日に 2 年次事業として開始した「ストゥントレン州における不発弾(クラスター弾)機械処理を伴う復興支援事業(RSCS)」及び「バンテアイミアンチェイ州における地雷・不発弾処理を伴う復興支援事業(RSDB)」の 2 個事業を異状なく実施し、コミュニティ総合開発プロジェクト「安全な村づくり(SVC)」及び「農地整備支援(FMS)事業」をバンテアイミアンチェイ州とバッタンバン州で引き続き実施中です。

1.ストゥントレン州における不発弾(クラスター弾)機械処理を伴う復興支援事業(RSCS)

 10月はCMAC隊員の探査により発見された不発弾(クラスター子弾含)及び地域住民からの要請により回収した不発弾等を爆破処理及びクラスター子弾除去機により破砕処理を実施しまし た。セサン郡で60.3haの汚染地域の処理を実施し、不発弾等56発を除去しました。また、近傍の村等21か所において226名に対し危険回避教育を実施しました。安全化された汚染地域は、住民に引き渡され農地として活用されます。農業支援活動においては、試験農場で大豆を収穫し、飼料用トウモロコシ等を植え付けました。また、支援井戸ごとに共同菜園を設置するための調査を行いました。なお、先月行った井戸の水質検査結果は「中水としての利用は可能」でした。


破砕処分後の破片の確認

爆破処分後の破片の確認

乾燥中の大豆

2.バンテアイミアンチェイ州における地雷・不発弾処理を伴う復興支援事業(RSDB)

 10月はCMAC該当隊員に対して泥濘地における対人地雷除去機(DM)の運用要領等について普及教育を行いました。処理活動においては、発見・回収された地雷等を爆破等により処分を行いました。マライ郡、スベイチェック郡で19.94haの汚染地域の処理を実施し、対人地雷13発、不発弾17発を処理しました。また、処理現場付近の住民8名に対し危険回避教育を実施しました。安全化された汚染地域は、住民に引き渡され水田等として利用されます。農業支援活動において は、農家58戸に対して栽培管理、肥料・農薬使用、収穫について巡回指導を行うとともに、試験圃1期作めでは水管理、2期作めでは追肥、農薬葉面散布、ネズミ対策等の実演栽培を行いまし た。また、農薬会社の定期検診1回を行いました。


泥濘地における DM の運用

処理現場へ 2.5km を徒歩移動

指導農家 収穫時の笑顔

3.地域復興支援事業(コマツ企業支援プロジェクト)

 マライ郡内スロラウチュラム村の既存道の補強整備・側溝整備を行いました。度重なる豪雨のため道路の冠水・泥濘化が発生しました。この災害により再補強整備を余儀なくされた箇所も多く、水害の深刻さを感じました。新小学校は校庭をしっかり嵩上げしたので安全です。


道路の冠水

道路の泥濘化

嵩上げした小学校は無事

4.農地整備支援事業(コマツ企業支援プロジェクト)

 10月は17000㎡の農地の均平化を実施しました。4月からの累計整備は175706㎡になります。また用水路の構築は、4月からの累計で550mが完成しました。月の前半は降雨の影響もあり、均平化作業を実施できない日も多かったですが、後半は天気に恵まれ作業も順調でした。


水害で危険な児童の登校

好天気下での均平作業

均平作業前の測定