2022年11月カンボジア活動報告

2023/3/20

2022年11月カンボジア活動報告

 カンボジアでは 2022 年 3 月 1 日に 2 年次事業として開始した「ストゥントレン州における不発弾(クラスター弾)機械処理を伴う復興支援事業(RSCS)」及び「バンテアイミアンチェイ州における地雷・不発弾処理を伴う復興支援事業(RSDB)」の 2 個事業を異状なく実施し、コミュニティ総合開発プロジェクト「安全な村づくり(SVC)」及び「農地整備支援(FMS)事業」をバンテアイミアンチェイ州とバッタンバン州で引き続き実施中です。

1.ストゥントレン州における不発弾(クラスター弾)機械処理を伴う復興支援事業(RSCS)

 11月はCMAC隊員の探査により発見された不発弾(クラスター子弾含)及び地域住民からの要請により回収した不発弾等を爆破処理及びクラスター子弾除去機により破砕処理を実施しまし た。セサン郡で50.5haの汚染地域の処理を実施し、不発弾等46発を除去しました。また、近傍の村等16か所において262名に対し危険回避教育を実施しました。安全化された汚染地域は、住民に引き渡され農地として活用されます。農業支援活動においては、試験農場で大豆、胡麻等を収穫し、乾季作物の植え付け準備を行いました。また、支援井戸ごとに共同菜園の整地が完了し、畝立て等の準備を行いました。


通報を受けた 70mm ロケット弾

コミューンホールでの危険回避教育

共同菜園の整地

2.バンテアイミアンチェイ州における地雷・不発弾処理を伴う復興支援事業(RSDB)

 11月はCMAC該当隊員に対して泥濘地における対人地雷除去機(DM)の運用要領等について普及教育を行いました。処理活動においては、発見・回収された地雷等を爆破等により処分を行いました。マライ郡、スベイチェック郡で14.22haの汚染地域の処理を実施し、対人地雷12発、不発弾22発を処理しました。また、処理現場付近の住民250名に対し危険回避教育を実施しました。安全化された汚染地域は、住民に引き渡され水田等として利用されます。農業支援活動においては、農家37戸に対して栽培管理、肥料・農薬使用、収穫について巡回指導を行うとともに、試験圃1期作めでは1haあたり3.5トンの米を収穫し、2期作めでは水管理、農薬葉面散布、ネズミ対策等の実演栽培を行いました。また、農薬会社の定期検診3回を行いました。


不発弾の回収

危険回避教育

稲刈り指導

3.地域復興支援事業(コマツ企業支援プロジェクト)

 マライ郡内スロラウチュラム村の既存道の補強整備・側溝整備を行いました。そして待望の新しい小学校の開校式典が盛大に開催されました。子供達だけでなく保護者や村民の皆様の笑顔あふれる一日になりました。


以前の小学校

土地の嵩上げをした新校舎

笑顔あふれる子供達

4.農地整備支援事業(コマツ企業支援プロジェクト)

 11月は農地の均平化は実施せず、水田に溜まった雨水の排水作業を優先するため、用水路の整備を実施しました。11月だけで350m実施し、4月からの累計で900mが完成しました。また支援者であるコマツ社長一行が視察に訪れ、現地で取れたお米を試食していただきました。


用水路の整備

排水のためのパイプ設置

水田の排水作業