インターンシップ体験記(2015年8月17日~25日)
今回のJMASカンボジアでのインターンを通じて、様々な活動現場を訪れ、その活動を学ぶ機会を得ました。私はこれまでJMASとはどういう組織なのか、どの様な活動をしているのかを知りませんでしたし、同様にCMACというカンボジアの組織についても、地雷処理活動にどれだけの労力を費やしている組織化という事も知りませんでした。
1日目は、JMASが地雷処理活動を行っているバッタンバンに行き、カンボジアの地雷について専門家から講義を受けました。2時間程の講義で学んだことは、地雷の歴史とどの様に見つけて、取り除くかということでした。私はクメールルージュについて多少の知識は持っていましたが、それでも様々な国からの多種多様な地雷があることには驚かされました。カンボジア全土には中国・ロシア・ベトナム・米国製の地雷が埋設されています。多くの地雷は30年経っている今も外側が錆びついてるだけで、ほとんどの地雷は機能することを知りました。
事務所及び野外指揮所において専門家からブリーフィングを受ける筆者
翌日は地雷処理現場に於いて実際の作業にあたっているCMAC(カンボジア地雷処理センター)の隊員の方々と会いました。処理過程はシンプルです。それゆえにうまく組織的に行われていました。また、地雷処理機や建設機械を寄贈し、カンボジア国民を支援している日本のコマツ(小松製作所)の様な会社はとても素晴らしいと思います。処理現場の研修では、見つかった不発弾と地雷の処理も目にすることも出来ました。
事務所及び野外指揮所において専門家からブリーフィングを受ける筆者
3日目はJAMSプノンペン事務所で見学者の統計グラフや書類の作成、JMASの活動紹介プレゼンテーションのアップデートを担当しました。個人的には私の知り合いが過去にJMAS処理現場を訪問していることが判り楽しかったです。それ以外にも日本のどの都道府県から、どの様な団体、年齢、性別の方々が見学に訪れているかは興味深い物でした。今後更に多くの見学者に日本や諸外国からきて貰える様に、より魅力的なプレゼンテーションを作成することに努めました。2015年は突然見学者数が落ち込みました。その理由にはシェムリアップでの事業が終了したことがあります。外国から来る多くの人は地雷処理の見学だけだはなく、アンコールワットといった歴史的遺跡見学を兼ねて訪れていたことが判ったことは面白いと思いました。その後の3日間はこれらに関した業務に携わりました。
女性ディマイナーと記念撮影 爆破処理要領について専門家の説明を受ける
最終日はコンポンチュナンの不発弾処理現場を訪れ、実際にどのように地雷等を発見し処理するかということを見学したした。また、JMASと交流のあるアメリカの地雷・不発弾処理団体「Golden West」をJMASスタッフと一緒に訪問しました。
米国地雷・不発弾処理団体の研修 不発弾の性能について説明する専門家
JMASでのインターンシップはとても充実したものでした。地雷についてJMASの活動とその挑戦について多くを学びました。JMASを訪れる前は、ほとんどの地雷・不発弾は既に除去され、僻地のみに残っているものと考えていましたが、今回JAMSを研修してその考えは誤ったものであり、(地雷・不発弾を無くすために)すべきことがまだまだたくさん残っていることを学びました。地雷を発見する事自体は時間がかかるものではありませんが、カンボジアを安全な国にしていこうとするCMACやJMASを初めとする各国団体の貢献には目を見張るものがありました。私は、(住民向けの)地雷・不発弾危険回避教育を行うなど、カンボジアの安全な環境を整えようと支援しているJMASという団体は素晴らしいと思います。
子供達に危険回避教育用ノートを配布 JMASの実施する危険回避教育を研修
JMASインターン 藤原格