2025/10/6
9月も、マラカル湾のERW捜索及びコロール州レンジャーに対する技術移転教育を継続的に実施しました。技術移転教育を兼ねたERW捜索において、日本海軍の二式爆雷1発を発見しました。
先月から始めた「浦上丸」の調査において発見した金属製のコンテナ2個の内部には、12cm砲弾と思われる砲弾、薬莢、25mm対空機関砲弾及び同砲弾用と思われる信管等、多くのERWの残存が確認されました。それらERWの取り出し作業を開始しましたが、両コンテナ共に35m以上の海底に沈んでおり1度の潜水時間が限られること、両コンテナ共に開口部が狭く、また内部に進入すると沈殿物が即座に舞い上がり視界がほとんど失われること等から、ERW全てを取り出すためには時間がかかりそうです。
個人的にアンガウル島を訪れる機会がありましたので、少し紹介したいと思います。アンガウル島は大戦末期における日米激戦の島として有名なペリリュー島の南西約10kmに位置する面積8㎢の小さな島です。この島でもペリリュー島の戦いと並行して日米の将兵が1か月間戦い、日本軍守備隊1,250名のほとんどが戦死しています。島内には、戦車や航空機の残骸が残され、戦死者を悼む日米それぞれの慰霊碑も建立されています。また、日本の遺骨収集団がペリリュー島同様、定期的に訪れています。なお、アンガウル島には現在、米軍が大規模なレーダー施設を建設中です。