平成20年度事業完了報告
平成20年11月5日付日本NGO連携無償資金協力贈与契約に基づく「パルワン県バグラム郡における地雷・不発弾処理事業(第3次)」が、平成21年8月8日をもって完了いたしましたので、関係書類を添え、下記のとおり報告いたします。
記
1.事業の実施期間: 平成20年11月9日 ~ 平成21年8月8日
2.事業の実施成果(要約):
(1)期待する成果とその達成度
ア)地雷・不発弾の処理
第3次事業期間中約14万平方メートルの地雷原の安全化を図る予定であったが、地雷処理機の支援及び地雷処理能力の向上により、事業期間中約19万平方メートルの地雷原を安全化した。
イ)技術移転及び組織運営能力の向上
計画的な技術移転により、現地スタッフの地雷処理技術及び事務所運営能力が向上した。また、安全管理を重視し、作業規律の徹底を図ったが、事業期間中に1件の負傷事故が発生した。このため安全管理の徹底のため再訓練を実施し、事故の再発防止を図った。なお、負傷者は入院治療後、引き続き地雷処理に従事している。
ウ)国際社会への認知
地雷処理員の制服に日の丸を付けて活動させるとともに、アフガニスタン政府への報告、MACCAの会議へのオブザーバー参加、近隣部落民との交流を通じ、日本人の貢献を国際社会に認知させた。エ)国際社会への認知アフガニスタン政府への報告、UNMACAの会議への参加、近隣部落民との交流及び地雷原返還式等を行い、日本の貢献を国際社会に認知させた。
(2)プロジェックトの自己評価
ア)計画の妥当性、効率性
地雷処理面積の目標14万平方メートルに対し約19万平方メートルの地雷原を処理した。地雷原の状況により、処理の難易度は異なるが、目標を上回る処理ができており、計画の妥当性及び効率性が裏付けられた。
イ)有効性、インパクト
バグラム地区において事業期間中、地雷・不発弾により発生した事故は9件(2次より11件減)死亡2名(2次より2名減)負傷7名(2次より9件減)となっており、死傷者は確実に減少している。これは人家近くの地雷原が処理されたこと及び啓蒙活動の効果と考えられる。
ウ)自立発展性
技術の移転については、ほぼ計画通り主要スタッフに習得させた。
(3)今後の方針
今後数年間は、バグラム地区の地雷原で地雷処理を実施していきたい。 ただし、バグラム地区には、治安が比較的良いこと及び優先度の必要性から、地方からたくさんのNGOが移動集中してきており、地雷原の割り当てを中期計画通り受けられない可能性が出てきた。また、機動力のあるDTへの編成替えが終了すれば、地方への展開が必要になるかもしれない。
3.日本NGO連携無償資金精算額: 77,178,977円
(契約額(供与限度額)より 9,908,617円の減)
4.会計報告
(様式4-a)
日本NGO連携無償事業資金収支表
・団体名 | : 特定非営利活動法人 日本地雷処理を支援する会 |
・事業名(実施国) | : パルワン県バグラム郡における地雷・不発弾処理事業(第3次)(アフガニスタン) |
・実施期間 | : 自 平成20年11月09日 至 平成21年8月08日 |
支援無償資金 | |||||
【収入の部】 | 円(¥) | ||||
収 入 | ¥87,087,594 | ||||
【支出の部】 | |||||
1 現地事業実施経費 | |||||
(1)現地事業費 |
円(¥) |
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(イ)資機材等調達費 | ¥9,198,979 | ||||
(ロ)会議セミナー等開催費 | ¥201,112 | ||||
(ハ)専門家派遣費 | ¥8,556,509 | ||||
(2)プロジェクト管理費 | |||||
(イ)現地スタッフ雇用費 | ¥27,127,941 | ||||
(ロ)現地事務所借料 | ¥5,512,505 | ||||
(ハ)機材借料・修理費 | ¥7,607,387 | ||||
(ニ)通信費 | ¥1,434,732 | ||||
(ホ)旅費・移動費 | ¥725,410 | ||||
(ヘ)印刷等の経費 | ¥498,703 | ||||
(ト)人材派遣費 | ¥1,787,480 | ||||
(チ)保険料 | ¥3,283,569 | ||||
2 本部事業実施経費 | |||||
(1)本部スタッフ人件費 | ¥8,791,200 | ||||
(2)通信・輸送費 | ¥677,977 | ||||
(3)雑費 | ¥592,434 | ||||
3 外部監査費 | ¥1,183,039 | ||||
◎ 総支出計 | ¥77,178,977 | ||||
残 高 | ¥9,908,617 |