平成21年度事業完了報告
平成21年6月24日付日本NGO連携無償資金協力贈与契約に基づく「パキスタン・イスラム共和国で実施するパンジャブ州マリー地区郊外水道改善事業(第1次)」が、平成22年4月24日をもって完了いたしましたので、関係書類を添え、下記のとおり報告いたします。
記
1.事業の実施期間: 平成21年6月24日 ~ 平成22年4月24日
2.事業の実施成果(要約):
カカライ村においては4個の水タンクの建設及び延7.8kmの水パイプの敷設を行い、バディア村では1個の水タンクの修理と延1.3kmの水パイプの敷設を行った。また水道組合に水道施設の維持補修に必要な技術を移転した。
(1) 期待する成果とその達成度
(ア) 主として女性から水汲みの重労働を軽減できる。
水道施設完成後、水汲みの平均距離が、2.5kmから500mに大幅減少した。また、8月の渇水期でもタンク内に豊富な水が貯蔵され、順番待ちの時間がほとんどなくなると推定できる。
(イ) 良質な水を取得でき、水に起因する疫病を予防できる。
水質検査の結果、タンク内に貯蔵されている水は極めて安全であることが確認されている。したがって、細菌性食中毒、腸チフスなど水に起因する疫病は今後減少することが予想される。
(ウ) 生活費の節約
カカライ村、バディア村では今後、30リットル(100ルピー)の水を購入する必要はなくなる。
(エ) 子供の就学率の向上に寄与できる。
子供達の水汲み労働を軽減できたが、さらなる就学率の向上には学校建設をあわせて行う必要がある。
(オ) 渇水期の農業、牧畜の環境改善
渇水期は8月であり、現時点では成果を確認できなかった。しかし余った水を農業や家畜に与えることができ、食糧増産の道が開けた。
(2) プロジェックトの自己評価
(ア) 計画の妥当性、効率性
所定の水タンク及び水パイプの建設を期間内に余裕を持って完成することができ、計画の妥当性、効率性が裏付けられた。
(イ) 有効性、インパクト
カカライ村等での水道改善事業が成功したことにより、近隣村から同様の申請が行われている。
また、行政当局からも、JMASによる学校建設や道路建設への事業拡大に期待が表明されている。
(ウ) 自立発展性
水道施設の維持管理は住民が組織する水道組合が全責任を負うことになっている。水道組合には維持補修に必要な技術を移転しており、自立発展性が期待できる。
(3) 今後の方針
中期計画どおり、2013年までマリー郊外で水道改善事業を継続したい。
3.日本NGO連携無償資金精算額 : 243,191.45USドル(契約額より 28,246.55USドルの減)
4.会計報告 : 別紙のとおり。
以上
(様式4-a)
日本NGO連携無償事業資金収支表
・団体名 | : 特定非営利活動法人 日本地雷処理を支援する会 |
・事業名(実施国) | : パキスタン・パンジャブ州マリー地区郊外水道改善事業(第1次)(パキスタン・イスラム共和国) |
・実施期間 | : 自 平成21年6月22日 至 平成22年4月24日 |
連携無償資金 | その他資金 | |||||
【収入の部】 | USドル(¥) | 円(¥) | ||||
総収入 | $271,438.00 | ¥573,851 | ||||
【支出の部】 | USドル(¥) | 円(¥) | ||||
1 現地事業実施経費 | ||||||
(1)現地事業費 |
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(イ)資機材等調達費 | $136,082.07 | |||||
(ロ)会議セミナー等開催費 | $0.00 | ¥107,536 | ||||
(2)事業管理費 | ||||||
(イ)現地スタッフ雇用費 | $5,025.00 | |||||
(ロ)現地事務所借料 | $7,677.99 | |||||
(ハ)機材借料・修理費 | $16,633.10 | |||||
(ニ)通信費 | $991.12 | |||||
(ホ)旅費・移動費 | $1,874.06 | |||||
(ヘ)印刷等の経費 | $162.32 | |||||
(ト)人材派遣費 | $9,381.44 | ¥454,971 | ||||
(チ)保険料 | ¥118,880 | |||||
2 本部事業実施経費 | ||||||
(1)本部スタッフ人件費 | $60,359.00 | |||||
(2)通信・輸送費 | $561.74 | |||||
(3)雑費 | $1,943.50 | |||||
3 外部監査費 | $2,500.00 | |||||
◎ 総支出計 | $234,191.45 | ¥681,387 | ||||
残 高 | $28,246.55 | ¥0 |