平成21年度「ラオス・ペック郡等における不発弾処理事業(第2次)」

2015/5/14

平成21年度事業完了報告

 

日本NGO連携無償資金協力事業完了報告書

平成21年3月12日付日本NGO連携無償資金協力贈与契約に基づく「ラオス・ペック郡等における不発弾処理事業」が、平成22年3月11日をもって完了いたしましたので、関係書類を添え、下記のとおり報告いたします。

 

 

1.事業の実施期間:平成21年3月12日~平成22年3月11日

2.事業の実施成果(要約)

 

(1)成果と達成度 UXOLaoと協同して「ラオス・ペック郡等における不発弾処理事業」を整斉・円滑に実施するとともに、不発弾処理のチームリーダー以上の不発弾処理に係る隊員に対する技術移譲を着実に実施し、これまでにチームリーダー以上の隊員はほぼ全員が「単独で不発弾を処理でき、かつ隊員の教育・指導ができるレベルに達したものと判断している。更に、今年度はUXOLaoシェンクワン全員の技術レベルを向上させるため、啓蒙チームの隊員を除く全ての隊員の練度を判定して今後の技術移譲のための資を得た。ただし、今年度 は、1名のSEODと4名のチームリーダーが交代し、引き続き2010年度も 技術移譲を実施して行く必要があることを確認した。なお、先任のSEODはJMASの専門家の技術レベルに達していると判断され、次年度はそのSEODを通じて技術移譲を実施しつつ、全隊員の練度判定を継続して実施する必要があるものと思料する。 今年度の不発弾処理等の実績(2009年3月~2010年2月末)はいずれも目標を達成した。(細部は「事業の成果と評価」参照)JMASの不発弾処理専門家のもと、今年度は、11,189発の各種不発弾を処理し、約547.Ohaに及ぶ土地の安全化を図るとともに、94村を訪問して子供を含む村民11,557名にたいして啓蒙教育を実施し、シェンクワン県の発展と住民生活の安全に貢献したものと思料する。 (2)プロジェクトの自己評価 JMAS専門家の高い不発弾処理技術及び知識は、4年間の不発弾処理活動を通じ、UXO Lao、NRA及びUNDP等でも高く評価されている。特に、従来UXOLaoが不得意とされる砲爆弾の識別及び処理要領不明な大型爆弾並びに化学弾の処理活動と情報交換をUXOLaoから依頼されてルアンプラバン、サバナケッ上等でも実施し、JMASへの評価は一層高まり、大きな信頼を得るに至っていることは、ラオスにおけるJMASの不発弾処理事業の有効性を表しているだけでなく、日本の「顔の見える支援」に資したものと思料する。 また、シェンクワン県以外の地域での支援をJMASに期待する声は依然として強く、ラオスで不発弾処理事業を継続することは「顔の見える支援」を更に強固にするために必要であると判断する。また、不発弾処理及び啓蒙活動並びに視察・見学者等に対するラオスの不発弾の汚染状況の説明等を通じ、日本・ラオスの友好関係促進に貢献できたものと思料する。また、マスメディア等への積極的な協力により、ラオスの不発弾汚染の状況と処理の現状について情報提供し、広く内外に向けての広報活動に寄与できたものと思料する。 (3)今後の方針 次年度は、本年度に引き続きラオスペック郡等における不発弾処理事業を着実に実施するとともに、技術移譲教育を確実に実施して技術移譲を完成させる。併せてJAIF事業としてアッタブーでの不発弾処理活動を開始し、南部地域でのJMASの活動の基盤を作る。特に、技術移譲においては今年度初めて把握した啓蒙チームの隊員を除く全ての隊員のレベルに基づき、JMASの専門家のレベルに到達しているSEODを積極的に活用して技術のレベルを向上させる。この際、技術レベルの判定を努めて定量的に実施し、今後の技術移譲教育に資するように努める。また、シェンクワン県以外の地域での不発弾処理事業の支援の可能性について検討する。なお、UXOLaoXKHが実施する啓蒙活動に関して、次年度は老朽化した各種啓蒙活動資機材の更新等を実施するとともに、視聴覚器材を導入してより効果的な啓蒙活動が実施できるよう支援する。

 

                                               

                                                      (様式4-a)

 

日本NGO支援無償事業資金収支表

 

・実施団体名 : 特定非営利活動法人 日本地雷処理を支援する会
・事業名(実施国) : ラオス・ペック郡等における不発弾処理事業(4次)(ラオス人民美主主義共和国)
・事業期間

: 自 2009年3月12日 - 至 2010年3月11日

 

      支援無償資金    自己資金  
【収入の部】            
  総収入     $877,588.97   $190,897.51  
  支援無償資金収入     $873,205.00   $178,336.81  
  利息・差益     $4,383.97   $3,201.45  
             
             
【支出の部】            
1 現地事業実施経費            
  現地事業費            
   資機材等調達費   ¥159,600      
  ドル   $39,772.69      
   会議用セミナー等開催     $3,642.38      
   専門家派遣費            
   専門家旅費・宿泊費   ¥695,062      
  ドル   $2,679.62      
   専門家謝金     $114,002.70      
  プロジェクト管理費              
   現地スタッフ人件費・雇用費     $403,034.58   $38,769.89  
   現地事務所借料     $6,699.13   $9,969.97  
   機材借料・修理費     $120,356.69   $20,477.77  
   通信費     $6,104.78   $1,282.15  
   旅費・移動費     $2,674.75    
   印刷等の経費     $4,002.24   $4,821.22  
   UNDP管理費         $18,695.65  
   人材派遣費   ¥571,230      
  ドル   $2,541.85   $7,995.78  
             
 小  計   ¥1,425,892      
  ドル   $168,961.31   $102,012.43  
2 本部事業実施経費            
   本部スタッフ人件費   ¥8,716,145      
  ドル   $27,331.50   $ 5,527.72  
   通信・輸送費     ¥128,061      
   雑費   ¥185,399      
  ドル       $498.97  
 小  計   ¥9,029,605      
  ドル   $27,331.50   $6,026.69  
3 外部監査費     $4,000.00      
 小  計 ドル   $4,000.00      
             
総合計(円換算)     ¥10,455,497      
    (ドル)     $737,000.10   $108,039.12  
             
◎ 総支出     $852,997.40   $108,039.12  
             
 残  高     $24,591.57   $82,858.39