平成22年度「アフガニスタンパルワン県における地雷・不発弾処理事業」

2015/5/14

平成22年度事業完了報告

 

平成23年1月7日付日本NGO連携無償資金協力贈与契約に基づく「パルワン県における地雷・不発弾処理事業」が、平成23年11月8日をもって完了いたしましたので、関係書類を添え、下記のとおり報告いたします。

 

1.事業の実施期間:平成23年1月9日 ~ 平成23年11月8日

2.事業の実施成果(要約):

 

(1)期待する成果とその達成度 ア、安全な生活基盤の確立、 今次事業期間中、対人地雷224発、不発弾569発を処理し、目標地雷処理面積14万平方メートルに対して、9.8万平方メートルの土地を安全化した。  目標処理面積の未達の理由は、MACCAの要請に基づき2月、3月及び10月に戦場跡地の不発弾処理に勢力を充当したためである。このため地雷の目標処理面積は未達に終わったが戦場跡地の不発弾処理により89.5万平方メートルを安全化し、総計99.3万平方メートルの広大な土地を安全化することができた。  MACCAによる処理跡地の品質管理検査はいずれもG00Dの評価を得ており、JMASチームの技術力の高さ及び技術移転が順調に進捗していることが証明された。なお、安全化された地雷原は地域地雷活動センター(AMAC)の安全宣言後ローカルコミュニティーに引き渡された。

イ、難民・国内避難民の帰還促進  バグラム地区での本事業間の住民の地雷・不発弾による事故は1件(前事業より2件減)死亡0名、負傷1名に減少した。事業開始以来犠牲者は逐次減少しており、これは人家近くの地雷原の処理が完了したこと及び啓蒙活動の成果の証左と思われる。  また、地雷原近くの一時的な帰還難民集落の住民にとって、安全な通行が可能になること、及び今後政府機関による住宅の建設により定住化の促進が期待される。

ウ、経済活動基盤の整備   地雷原跡地の管理、開発計画はAMACがローカルコミュニティー及び管轄省庁との話し合いで決定される。当面は、カライヤハマジャン村の人々や遊牧民、更には南東約1kmの避難民部落の人々の牧草地や燃料採集地(燃料用として革を採集)及び住宅建設地として利用されている。将来は小麦畑や果樹園等に利用され安定的な経済基盤としての発展が期待される。

(2) プロジェックトの自己評価 ア、計画の妥当性、効率性 目標地雷処理面積14万平方メートルに対して、9.8万平方メートルの土地を安全化した。目標処理面積の未達の理由は、MACCAの要請に基づき2月、3月及び10月に戦場跡地の不発弾処理に勢力を充当したためである。  この結果、地雷の目標処理面積は未達に終わったが戦場跡地の不発弾処理により89.5万平方メートルを安全化し、総計99.3万平方メートルの広大な土地を安全化することができた。  この間に対人地雷224発、不発弾569発を処理した。 イ、 有効性、インパクト 事業期間中バグラム郡における地雷・不発弾による住民の事故は1件(前事業から2件減)、死亡0、負傷1名であり、死傷者は確実に減少している。  これは人家近くの地雷原がほぼ処理されたこと及び啓蒙活動の成果が顕著に表れているものと考えられる。

ウ、自立発展性 地雷、特に不発弾の処理能力は、主要スタッフについて計画通り向上しつつあり、2013年の自立に向け順調に進捗していると思料する。

(3) 今後の方針 今後も引き続きこパルワン県で地雷処理を実施していきたい。   なお、地雷・不発弾の処理能力をOJTにより自立に向け計画的に向上させ、2013年には事業を終了する予定である。

3.日本NGO連携無償資金精算額: 87,003,724円          (契約額(供与限度額)より  8,211,062円の減)

4.会計報告;別紙の通り