2025年7月カンボジア活動状況

2025/8/6

 5月28日に、カンボジア・タイ国境において、国軍同士の衝突があり、カンボジア軍の兵士1名が死亡しました。この事案を受けて、JMASの活動も、国境から離れた場所での活動になりました。7月18日に続き、23日にもタイの兵士が対人地雷に触雷・負傷した後、国境においての交戦が本格化し、多くの死傷者が出ました。7月28日に米国等の仲裁により両国間で無条件停戦の合意は成り立ったと報道されていますが、和平実現の目途は不透明です。
 JMASのカウンターパートであるCMACには、この「5日戦争」で生じたERW(Explosive Remnants of War:爆発性戦争残存物)の処理についての任務が付与されました。
 カンボジア・タイ国境にあるポーサット州、バッタンバン州、パイリン州、バンテアイミアンチェイ州、オドーミアンチェイ州及びプレハビア州には未処理の地雷原が残っています。JMASはバンテアイミアンチェイ州で地雷処理活動を行っています。不発弾(クラスター子弾)処理を行っているストゥントレン州はタイとの国境はなく、今のところ大きな影響は生じていません。
 JMASのバンテアイミアンチェイ州における地雷処理と農業支援活動地域は7月27日未明に発令された渡航中止勧告(レベル3)の対象地域です。右発令直前までの活動を紹介します。


カンボジア:地雷原の多く残る州 (1,000ha以上)
とバンテアイミアンチェイ州の位置

発見される対人地雷(JMAS資料写真:PMN-2は7月18日・ 23日にタイ軍の兵士が踏んで負傷したとされる地雷です。 その直径は120mm、厚さは53mm、炸薬量は100gです。)

機械力による地雷原処理
脅威の除去

人力による回収作業(不発弾)
脅威の除去

地雷・不発弾の爆破処理(イメージ)
マイナスをゼロに

地雷が除去された地域における
農業・インフラ整備等支援活動
ゼロからプラスへ