2025年3月パラオ活動状況

2025/4/8

 3月の1番のニュースは、何と言っても「ヘルメットレック」の爆雷処理が完了したことです。「ヘルメットレック」は船倉内に多数の爆雷を搭載したまま、1944年3月30日から31日にかけて行われた米艦載機による爆撃でマラカル湾に沈みました。爆雷は70年以上にわたる経年劣化のため崩壊が進み、炸薬に含まれる劇薬のピクリン酸が海水中に溶け出し海洋を汚染し始めたため、爆雷一つ一つを運び出し地上の処分場まで移送した上で焼却処分するという地道な作業を2019年3月から開始、3月6日に搭載されていた469発の爆雷全ての移送を完了しました。また、爆雷以外に搭載されていた、日本海軍の8cm砲弾22発を含むERWも3月26日に移送を完了したことで、「ヘルメットレック」のERW処理が完了しました。「ヘルメットレック」がパラオのダイビングスポットの一つとして再びダイバーの目を楽しませるようになるのも間もなくです。
 トピックスとして、パラオにおける活動が計画上最終年度を迎えることから、任務完遂に向け職員一同の心機一転を期して、ユニフォームの更新を行いました。更新内容としては、職員の希望を取り入れてのカラー変更で、濃紺から「ジャパンブルー」と「コヨーテ」の2色に変更しました。新しいユニフォームは3月の初めに船便で到着し、さっそく着用してみたところ、希望調査の結果とは言え、実物は思った以上に好評で、ユニフォームの更新が少なからず活動に良い影響を与えるものと感じています。


処分を始めた頃のヘルメットレックの爆雷の様子

最後の爆雷移送時の関係者集合写真

8cm砲と砲弾

更新前のユニフォーム

更新後のユニフォーム
(ジャパンブルー)

更新後のユニフォーム
(コヨーテ)